髪は加齢によってさまざまな悩みが表面化します。
今回は、髪のエイジング現象について掘り下げてみましょう。
どのような人でも避けて通ることができない「エイジング」。スキンケア領域では年齢に応じたケアとしてエイジングケア商品を目にすることが多くありますが、実は肌だけではなく髪も年齢と共に変化することが知られており、注意が必要です。加齢に伴って、髪はどのような変化が生じるのでしょうか?今回は髪のエイジングについて焦点を当ててみます。
髪はなぜ年齢と共に変化するの?
そもそも、髪はなぜ年齢と共に変化するのでしょうか。そのヒントは頭皮にある、髪を生み出す「毛球部」にあります。毛球部には毛乳頭があり、毛髪が生み出されるために必要な指令を出しています。そして毛乳頭の周辺には毛母細胞があり、この毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで毛幹がつくられ、髪が伸びていきます。
年齢を重ね、様々な要因によって細胞分化能が低下すると、健康な髪をつくることが難しくなります。また頭皮のハリ感が低下することで髪を支えることができずにボリューム感が低下することも。「すこやかな髪は、すこやかな頭皮から」といわれる通り、加齢に伴って生じる髪のお悩みは「年齢を重ねた頭皮」によって引き起こされているのです。
髪のエイジング・3つの大きな悩みとは
髪のお悩みで良く知られるのは次の3つ「ハリ・コシの低下」「うねり」「白髪」です。髪自体のハリ・コシが弱くなってしまう要因には、毛球部で髪が十分に成長せずに未熟なままヘアサイクルが進んでしまうことや、髪を支える頭皮の弾力が低下することによるといわれています。また「うねり」の要因としては、毛髪内部コルテックスの配列の乱れや、キューティクルの剥離による水分バランスの低下が知られています。そして、「白髪」はメラニン色素をつくるメラノサイトの機能低下によって引き起こされる現象です。
エイジングに伴う髪の悩みが
あらわれる前に必要なこと
このように、エイジングによる髪の悩みは頭皮の変化に要因があることから、髪の土台となる「頭皮のケア」がカギとなります。悩みが表面化する前から日常的にケアをすることで、頭皮環境をすこやかな状態に整え、この先の未来の髪を守りましょう。